最近、SNSで話題になっているのが老舗おむすび店のイノベーティブな取り組み。昔ながらの味を守りつつも、大胆な新メニュー展開で若い世代の心をつかんでいるんです。
東京・神田で50年以上続く「むすび処 さとう」が注目を集めています。三代目が先代から店を受け継いだときに直面したのは、客層の高齢化と売上減少という課題。「このままじゃ店が続かない」という危機感から始まった改革が、今、業界に新しい風を吹き込んでいるんです。
まず驚かされたのが「フュージョンシリーズ」。和食の枠を超えた冒険的な味わいのおむすびです。タイ風グリーンカレーやメキシカンタコスをモチーフにしたおむすびは、最初は常連客から「そんなの邪道だ」と反発もあったとか。でも、一度食べたら「これ、意外といける!」と評判に。
特に人気なのが「炙りユッケ風おむすび」。国産牛の赤身肉を特製ダレで味付けし、表面だけ軽く炙ったものをのせた一品。これが若い女性を中心に大ヒット。インスタ映えする見た目と本格的な味わいで、行列ができる日も珍しくないそうです。
でも三代目が一番こだわっているのは米へのこだわり。新メニューを展開しながらも、お米は契約農家から直接仕入れた特別栽培米を使用。炊き方も一切妥協せず、朝と昼で2回炊きたてを提供するというスタイルは創業以来変わっていません。
「革新は必要だけど、基本を忘れたらおしまい」という三代目の言葉が印象的でした。新メニューで客層を広げつつ、おむすびの基本である「米の味」を大切にする姿勢が、この店の強みなんでしょうね。
さらに注目したいのが、サブスクリプションモデルの導入。月額制で週に3回、好きなおむすびを受け取れるサービスを始めたところ、オフィスワーカーを中心に好評とのこと。忙しい朝でも栄養バランスの取れた朝食が確保できると、特に働く女性からの支持を集めています。
伝統と革新のバランスを上手く取りながら進化し続ける老舗おむすび店。こうした取り組みは、他の飲食店にとっても参考になりそうです。次はどんな驚きの一手を見せてくれるのか、今から楽しみですね。
コメントを残す